翌日の早朝。

あゆ美にたたき起され、早速訓練を開始する事になった。

「じゃこれから始めるわよ。
今からこのスケジュールをこなしてもらうからね。」

手渡されたスケジュールを見て目が飛び出しだしそうた。

「な、なんですか?!!
この緻密なスケジュールは!」

分刻みでびっちり予定が書いてある。

6:00 起床
6:15~マラソン
7:30~朝食
8:30~トレーニング
12:00~昼食
13:00~演技のレッスン
15:00~エクササイズ
17:00~ダンスレッスン
19:00~夕食
20:00~ミーティング
22:00 就寝

(な、なんなんだ!これは?!)

「ちょっときついけど、あと1か月しかないから。

他の候補者に勝つためには、絶対マスターしないといけないの。
がんばりましょう!」

ちょっとどころではない。

簡単に頑張ると言っても僕にこれがこなせるだろうか…

そんな心配が僕をさらに不安にさせる。

朝の6時、外はまだ真夜中のように薄暗く冬の寒さが身にしみて体にこたえる。

(うぅぅ~寒い。)

口から吐く息も煙のように白くモクモクとはっきり映っているほどだ。

もともと寒がりの僕はブルブルと震える体を手でさすりながら必死で温めていた。

その横であゆ美の背中からは真っ赤な炎が燃え上がるほどの気迫が漂っていた。