ガリ勉くんに愛の手を

楽しい時間はあっと言う間に過ぎて行った。

「もう、こんな時間。
そろそろ帰らないと。」

シンデレラのように…
11時を過ぎたのに気づき、慌てて店を出た。

満男はわざわざ遠回りして僕を駅まで送ってくれた。

「満男くん、今日はありがとう。」

「その君付けはやめて。背中がかゆ~いのよ!
みっちゃんでええよ。」

少し恥ずかしいが、

「そ、それじゃ…
 みっちゃん… さん」

「みっちゃん、さん?!そりゃおかしいやろ~?」

またまた満男にバカにされてしまった。

僕にはやっぱり呼び捨ては無理だ。

「なんせ、俺らはもう[まぶだち]やからお互い遠慮なしやで。」

満男とならずっと友達でいられる気がした。

「ほんじゃ、また明日な!」

大きく手を振って満男の帰る姿を見届けた。

(そういえば…
さっき言ってた[まぶだち]って何???)

一つまた疑問が残ってしまった。

(また明日、満男くんに聞いてみよう!)

軽い足取りで駅の中へ入って行く。