ガリ勉くんに愛の手を

「ダメです。
僕にはそんな時間の余裕もないし、第一そんなものに興味がない。」

「じゃ、一つ聞くけど、あなたあの時どうしてショーウィンドーの前に立っていたの?」

(あの時…?)

確か、あの時は手元のチラシが全然なくならなくて通る人に[キモイ]とか、[ダサい]とか言われて落ち込んで…

「私にはわかるわ。
あなた、本当は自信を持ちたいんじゃないの?

好きな子のためにカッコよくなりたいとか?」

(えっ?)

確かにあゆ美の言う通り。

前に佐奈が言っていた事をずっと気にしていた。

「…うちが、こんなガリ勉好きになる訳ない。
うちは面食いやねん。」

それを聞いた時、すごくショックで…

でも本当の事だから仕方ないって諦めていた。

「あなたならその夢叶えられるわよ。」

(この僕が…本当に?)

「私を信じてついて来てちょうだい。」

…あゆ美の言葉に僕はかけてみようと思った。

佐奈が健二を選んだのは、やっぱり健二がイケメンだから…

どこをとっても頭以外、勝てるところなんて何もない。

相手にもならない。


もし、あゆ美の言うように本当に僕がイケメンになれたら…