そしてポケットからあるものを取り出し、カウンターに置いた。

「何?」

「下に部屋をとってあります。」

ちあきは、健二の頬を軽くなでて微笑んだ。

「あなたも頭がいいわね。
こんな年上でいいの?

それとも…
仕事の為ならなんでもできる?」


「いえ、あなたは僕の憧れの人ですから。」

「まぁ、ウソでもうれしいわ。」

「じゃ、行きましょうか?」

二人は腕を組んでエレベーターに乗り込んだ。


その夜、健二はこの人と一夜を過ごした。

それは佐奈に対する裏切りでもあった。