ガリ勉くんに愛の手を

すでに、佐奈は舞い上がっていた。

僕からのGOサインを待ち望んで…

そして、ついにこの時が来た。


今度こそ…

「佐奈さん!」

「うん。」

佐奈は期待に胸をふくらませ、大きくうなずいた。

「帰りましょう。」

(へぇっ??)

僕はクルッと体を回転させ、何もせず、ホテルを出て行った。

「ちょ、ちょっと、中に入れへんの~?」

僕には、その叫び声は届いていなかった。