次は、女子高生のグループだ。

何人かがチラシを受け取ってくれた。

(よかった~。)

ますますやる気がわいてきた。

でも、その中の一人が僕を見て…

「ダサ。」

僕の心は…
「グサッ。」

…きつい言葉。

(僕ってそんなに…
 ダサい?!)

かなりショック!

目が合うと、「キモイ」だの「変」だの、「宇宙人」だの……

みんな言いたい放題だ。

30分経っても、まだ30枚程度しか減っていない。

(もうダメ、限界だ。)

根をあげてその場に座り込んでしまった。

しばらくじっと流れ行く人たちを見上げていた。

(みんな、個性がきついよ。あんな格好が普通なの?)

思い悩んだ末、場所を変える事にした。

(さぁ、どこへ行こう…)

先行き不安な気持ちでまた宛てもなく歩きだした。