会社からの帰り道、彼の好きな物を買い、マンションに急ぐ。そのとちゅう、ショーウインドーに自分がうつる。その中に立っているマネキンより、自分の顔をじっと見ていた。彼と会えるからもちろん嬉しい…でもガラスにうつる私は、普通の25歳のOLだ。何故彼じゃなければダメなのか、何故彼と会えないと苦しいのか、何故違う恋には進めないのか…ガラスの中の自分に問いかける。返えなど分からない。ただただ好きで、求めてしまう自分がいる。そう…簡単な事…私は彼に恋してる、それが事実。考えても考えても、それ以上の返えなどないんだ…。そうガラスの中の私に言い聞かせ、私はマンションへの道を急いだ。