「薫ちゃんて、本当に面白い子だよね。芸人の素質あるのかも!」麻衣さんはストックから持ってきたたくさんのお洋服を両手に抱えずり落ちないように注意しながら言った。
「あはは。確かにそうですね。うちのお店って面白い子が多いですよね。」と蘭子さんは楽しそうに、まるで自分のことのように嬉しそうにして言った。
「お二人とも、私のことを褒めてたんですか?!」ニヤニヤしながら私が言うと、二人はわざと何も聞こえないかのように無視して仕事を続けていた。そんな空気感が私は好きで、ついついおどけてしまう。
が、お店がオープンするとそんなおちゃらけな私も豹変する。