「わ、わかりましたわかりました!!じゃあなんでも言うことなんでも聞くから機嫌治してください」

いつまでもすねている男の人に向かって叫ぶ。

「声デカい」

男の人は、唇に人差し指を立てて片目を閉じる。

そのしぐさになぜかキュンとしてしまう。

よく見ると男の人は、そこら辺の男子よりも大人っぽく背は180㎝くらい。

茶色の髪は、寝癖がところどころついている。

目はくっきり二重、上下バランスのとれた唇で鼻もすらっとしている。

「なんでも、ねぇ」

私が観察を終えるとともに男の人はつぶやいた。

「機嫌を治すんだったらですよ!」

大きな声をまた出してしまったことに気が付いた私は急いで口をふさぐ。