中学校生活が始まる今日、ある人に目がとまった。
ー安藤悠ー
一目でナルシストだなと分かる人だった。
私はなぜか安藤悠を目で追いかけていた。

ーー一目ぼれということも分からずにーー




教室では、うるさい担任が怒鳴ってた。

「そこっ!!話を最後まできくように!」

・・・誰があんたの話を聞くんだよ・・・。

呆れ半分の生徒達・・・。

気付いてないな・・・。

こんな先生よりあの・・・。

・・・ってなに考えてるの、私。


落ち着け、落ち着け・・・。

相手は先生・・・そう、先生。

私が恋愛なんて・・・、ないなっ!!





「はい、ではさようなら。」


いつのまにか、帰れる時間・・・。

「一緒にかえろー??」


そう話かけてきたのは
白石亜子箕。

小学校からの仲だ。


「うん、いいよー」

「やった!!そういえば、このクラス変な担任あたったね。」

「そうだね。空気読めなさそうっ」

そんなはなしをしながら徒歩15分の家へと歩いた。

「ばいばい、亜子箕」

「ばいばい、ホナミーヌ!!」

そう、私の名前は

山内保奈美。

通称、ホナミーヌ。

誰がつけたか知らないけど、いつのまにかそう呼ばれてた。

ーーあの人がつけたーー

そんなことも、知らずに。