美月は結局悠斗を避けたまま、合宿の日を迎えた。

合宿は土日の1泊2日で行くこととなっている。

現地集合であるため、前日に由美から『悠斗兄の車で迎えに行くから準備しておいてね』とメールが入っていた。

文の最後には『合宿行けそう?無理そうなら連絡してね』と付け足してあった。

由美は、美月の心境を感じ取っていた。

そして、一歩踏み出して欲しいという思いと、美月のペースで進ませないとという思いで葛藤していた。

そして美月もまた、由美のその気持ちを感じていた。

自分をずっと支えてくれている大切な親友の思いを。


わたしの身勝手で人を避けるのはやっぱり人としてダメだよね。


美月は避けることをやめるという決意を表すように『大丈夫!合宿楽しもうね』と由美に返事を送った。