2度目の恋は、やさしい蜜の味

ある程度お腹が満たされてきたなと感じて、持っていた箸を一旦置き、生ビールの入ったグラスに手をかけようとした美月は、どこからか視線を感じて近くをくるっと見渡した。

すると、隣の席で飲んでいる会社帰り風の男性4人と女性2人のグループの1人と目が合った。


茶色がかった柔らかそうな髪に、切れ長の目、鼻筋もスッと通った端整な顔……


美月はその男性に、少しの間引き込まれていた。