2度目の恋は、やさしい蜜の味

「ほう、若いのにきれいなおじぎをする。ん?君、その時計は……」


寺沢は美月の前に添えられた手に嵌めていた時計を見てそう呟いた。


寺沢が続きを何か言いかけた時、「寺沢さん、そろそろ時間です」と別の人が来て、寺沢を連れて行ったため、美月は時計がどうしたのか聞くことができなかった。


「時計がどうかしたんでしょうか。もしかして、時計をしているのはマナー違反でしたか!?」


美月は悠斗に焦りながら尋ねた。


「いや、マナー違反とかはないよ。現に俺も時計してるしね」

「じゃあ、なんだったんでしょうか。やっぱり、コーディネート的にこれは合わなかったんですかね……おとなしく用意してもらってたブレスレットに付け替えてくればよかったな」


ドレスと一緒に用意されたアクセサリー類があった。


ブレスレットを付けてしまって時計に傷が入るのを避けたかったんだよね。


時計を外したくなかった美月はブレスレットだけを身に付けて来なかった。