2度目の恋は、やさしい蜜の味

「名前呼ばれただけであの動揺ってどうなの?自分の兄ながら恥ずかしいんだけど」


由美は溜息交じりに佐倉にだけ聞こえるように呟く。


「ははは。俺もあんな悠斗初めて見たよ。あいつモテるから女の子のあしらい方とか上手い方だと思ってたんだけど……あっちがもしかして素だったりするのかな?」


佐倉はクスクス笑いながら由美に合わせて小声で返した。


当の2人は付き合いたての中学生かというくらいギクシャクした感じで一生懸命何かを話そうとしている。


「悠斗兄、美月のこと頼んだよ……」


由美は今度は誰にも聞こえないようにひとりごちた。