2度目の恋は、やさしい蜜の味

「はい、悠斗兄への美月お披露目は終わり。そろそろパーディー会場に移動しないと始まっちゃうよ」


由美の声に美月はハッとした。


そうだった。

パーティー……気が重いなぁ。


「ほら、美月。そんなよそよそしい雰囲気じゃあダメでしょう。ほら、私の真似して」


佐倉の軽く曲げられた肘に手を添えている由美は、お嬢様の気品が滲み出ていた。


「し、失礼します」


美月はそう言って、側にいた悠斗の肘に手を添える。


き、緊張する。


「ほら、顔上げて、背筋伸ばして。表情は笑顔」


ずっと下を向いている美月に由美がハキハキと指示を出す。


そうだよね。

恥ずかしがってなんかいられない。

やると決めたからにはやり遂げなくては。


美月は顔を上げると、悠斗に向かってなんとか微笑み「きょ、今日は足手まといにならないようがんばりますので、よろしくお願いします」と一気に告げた。


「こちらこそ、変なこと頼んで本当にごめんね。今日はよろしく」


悠斗は肘に添えられた美月の手に自分の反対の手を重ね合わせそう伝えた。