2度目の恋は、やさしい蜜の味

由美が店員に予約名を告げると、2人は店の奥にある広い個室へと案内された。

畳の広間となっているそこには、テーブルと座布団が並んでおり、既に数名座っていた。


「お、来たな。空いてるところに適当に座っていいぞ」

「部長、早いですね」

「いや――、今日はいつも以上に楽しみだったからな」


いつも以上にテンションの高い部長に、由美と美月は顔を見合わせ苦笑しながら、入口近くの席に腰を下ろした。