2度目の恋は、やさしい蜜の味

「騙されて連れて来られたんですよ?そんなはしゃぐ気にはなれません。まぁお料理はおいしかったけど……」

「確かに、話しそっちのけでおいしそうに料理食べてたよな」と言いながら男性はニッと今度は意地悪な笑い方をした。


見られてた……


羞恥心で美月の顔にはどんどん熱が集まってくる。


「勝手に見ないでください」


しまった……恥ずかしいのをごまかすためとは言え、初対面の人に、しかも仮にも助けてもらった人に対して、この言い方は酷いよね……


美月の心配は余所に、男性は特に気にすることなく、「ごめんごめん」と笑っていた。