2度目の恋は、やさしい蜜の味

美月がお礼を言っていると、心配そうに待っていた5人がすぐに合流し、「大丈夫だった?」と優しく声を掛けてきた。


みんな知らない人なのに、心配してもらってなんだかくすぐったい気分。

そういえば……


「あの!どうして名前分かったんですか?」


恐らく合コンの自己紹介の時に聞こえていたんだろうけど、気になる。

なんとなく見覚えがあるから余計に……。


「ああ……ほら、目が合ったから知ってると思うけど、君たちの合コンの席の隣に俺たち座ってたからさ、自己紹介が聞こえてきたんだよ。みんな自分を売り込んでるのに名前だけしか言わないんだもんなぁ。ある意味印象深かった。どんな子か思わず気になって見てしまったよ」


馬鹿にされているのかと思い、言い返そうと身構えた美月だが、男性の表情は柔らかく、嫌味で言われているわけではないんだと思い直した。