2度目の恋は、やさしい蜜の味



「香月先輩、美月に何のようですか?」


由美は美月を自分の後ろに囲うと香月に対し、敵意むき出しで言葉を発した。

ビールを口に含もうとしていた香月は、そのまま少し噴き出し声を立てて笑った。


「やだ、由美ちゃん。大丈夫、安心して。美月ちゃんをいじめたりしないから。ただちょっと昔好きだった男が気にかけてる女の子ってどんな子なのかなぁって気になっただけ。ただの興味本位よ。私には剛志(つよし)っていうれっきとした彼氏がいるんだから」


納得できない様子の由美に美月は「由美、香月先輩焼くの手伝ってくれてただけだから。すみません……」と肩越しになだめるように言葉をかけると香月に向かって軽く頭を下げた。


「まだみんなには内緒にしてるんだけど、剛志が卒業したら私たち結婚するんだから。そんなよそ見なんてしないわよ」

「そうですか、結婚……って、ええ―――!!本気ですか!?あの部長と!?」


にこにこしながらさらっと爆弾を落とした香月に由美は驚きを隠せずぽろっと本音を吐いていた。


香月はそんな由美を見ながらクスクス笑い冗談交じりに「あら、あの部長とは失礼な。私にとっては最高のダーリンなのよ」と言って、ビールをこくっと一口飲んだ。