「オレ、アメリカでたくさん勉強して…」

そこで一旦切り、涙を拭いてから真っ直ぐ奈緒の目を見た。



 「しっかり夢を形にして、いい男になって絶対、絶対お前を迎えに行くから!」


隼人のその真剣な瞳を見て、奈緒は涙が止まらなかった。


「それまで、待っててくれるか…?」


 奈緒は零れてくる涙をこらえて、精一杯の声を出した。


 「…待ってる…」



 この公園は2人が出会って、仲良くなって、たくさん遊んで、


想いが通じ合い、離れることを決意した場所。


 そして、初めてキスをした、思い出の場所になった。