英語が好きで、バスケが好きで。

目指すものを持っていた隼人。

そのために、きっと見えないところでも頑張ってきたんだと思う。

そんな隼人を知っているのに。

そんな隼人が好きなのに。

6年間も自分を想ってくれていた。


そんな隼人を、自分のわがままが困らせている。



 「…大丈夫」

「…え?」

「隼人の夢だったんだよね…見てたから、わかるよ」

「奈緒…」

「あたし、待ってるから…隼人が6年間あたしを想ってくれてたなら、今度はあたしが4年間想い続けるから」

「…奈緒…っ」


隼人は奈緒の前に立ち、抱きしめる。


「日本で、応援してるから…あたしも夢見つけて、頑張るから…」


言いながら奈緒は再び涙を流す。

そんな奈緒を抱きしめる腕を離し、隼人は奈緒の顔を見つめる。