俊は奈緒を裏庭に連れ出した。
一応授業中なので誰もいない。
「ちょっと俊!授業中なんだよ!どうゆうつもり!?」
そんな奈緒を無視して、俊は持っていた荷物を置いて、奈緒に向き直る。
「なっ、なによ…」
真正面から俊に見つめられ、奈緒は後ずさる。
「奈緒、好きだ」
「はっ!?」
急に言われ驚く奈緒を見て、俊は構わず奈緒の肩に手を置き、そのまま引き寄せた。
「…っ!?」
俊は奈緒にキスをした。
奈緒は自分に何が起きているのか、まったくわからなかった。
キスなんて漫画の中での出来事で、自分が経験するなんてまだまだ遠い未来のことだと思っていた。
呆然としていると、唇が舐められた。
それが俊の舌だとわかり、奈緒は一気に我に返った。


