- π PI -【BL】



ゴトッ


大きな音を立てて床に落ちたものを見て、俺は目を剥いた。


それはテレビの中でしか見たことがない“手錠”だった。


――――!?


周は特に慌てる様子もなく、それを拾い上げると、


「ああ、気にするな。これはプレイ用に用意したものだ♪」なんてにやり。


プ、プレイ―――!!?


い、いや、俺は周のことが好きだけどそんなアブノーマルで高度なプレイを楽しむほど、まだまだ気持ちが追いついていない。


ガチャッ


唖然とした俺の腕に周は楽しそうに俺の手首に手錠をかけた。


―――!!?


「プレイの名はThe放置プレイ♪」


「はぁ!?」意味分かんねぇし!


素っ頓狂な声を上げると、周は俺の手首をぐいと引っ張ってベッドに倒した。


相変わらず強い力にあっけなく俺はベッドに沈む。


そして周は手馴れた仕草で片方の輪をベッドの枠に繋ぐと、唖然としている俺に背を向けた。


「しばらくそこで大人しくしてろ。俺は用事を思い出したんでね。終わったら開放……いや、ちゃんと抱いてやる」


はぁーーーー!!!


「じゃな~♪大人しくしてるんだぞ?」投げキッスを寄越して、周は寝室を出て行ってしまった。





ちょ―――…ちょっと周!!



どこ行くんだよ!



何なの!??