男同士って言う不道徳な行為をしてしまったことに後悔しつつも、俺は最中の周の表情や香りを思い出してクッションに顔を埋めた。
まるで互いの体温がドロドロに溶け合って二つの体が一体化していくような―――
そんな不思議な感覚だった。
ふわふわと雲みたいに浮いているようで、深い海の底まで落ちていくような―――……
比奈にも抱いたことのない感覚に―――それはまるで幻のようなとりとめの無い実体を相手にしているようで―――怖かった。
それは俺が手を伸ばせば届くものなのだろうか―――……
「まじないが効いたな。これでヒロはもう俺にメロメロだ♪」
なんて言って周はいつの間にか手にしたヒツジのぬいぐるみにまたもちゅっとキスをした。
前言撤回。
幻であってほしい。こいつの存在自体が。
冷めた目で周を睨み上げると、
「何だ?もう一戦交えたいのか?」なんてとんでもないことをさらりと聞いてきやがった。
「冗談じゃねぇ!もう俺の体がもたねぇよ!あんた無理しすぎだ!」
「手加減したつもりだがな。まぁ仕方ない。俺のマグナムを前にはお前も…」
「それ以上言うな」
俺はクッションを投げつけると、周はそれをひょいと避けた。
そしてヒツジを見ると、そいつに耳を寄せ、
「何々?もう一度俺様に抱かれたい?良かろう。もう一度と言わず二度、三度」
言ってねぇよ!
そう怒鳴る前に周は俺をひょいと軽々抱き上げた。



