- π PI -【BL】




なん………で――――


呆然と二人の姿を見て、俺は唖然となった。


二人は昨日今日の仲じゃなさそうな―――親密な感じだった。


比奈は守川の腕の中で、恥ずかしそうに…だけど嬉しそうに頬を染めている。


守川も比奈を守るナイトのように彼女に笑いかけていた。


見るからに一夜を共にしたあとの男女――――そんな言葉がしっくりくる。


守川は―――俺と同期だったけど、向こうは経理のプロで俺よりだいぶ早く出世していき、今は課長補佐だ。


かたや企画室の主任。かたや経理部の課長補佐。


比奈は―――守川を選んだ。


そういう………こと―――


つまんない、なんて言わずに好きなヤツができたって言えばいいのに…


それよりも二股かけられてたのか?


比奈と結婚して―――…マイホームを建てて、子供は二人がいいな。


なんてバカげた妄想だった。





お前の言う通りだよ、周―――


それが無難に生きてきた俺の―――あっけない末路だ。