周はちょっと考え込む…振り?をして、
「ふむ。いい質問だ。それに関しては俺自身でもよく分からん。女でも男でも気になるヤツが居たら、手に入れたくなる。欲しいと思ったヤツはそれが男であろうが女であろうが全力でモノにしてきた」
とはっきりきっぱりと言い切った。
つまりはどっちもイケるってわけか…
「って言うか、節操なしだな」
呆れてビールを飲み込むと、
「キャパが広いと言ってくれ。男とか女とかにこだわってたら損だ。大体女なんて人類の半分しかいねぇし、つまりは恋愛する確率も半分に減る訳で、それだけで可能性を失っている」
と周はにやりと笑顔を浮かべて俺を再び覗き込んでくる。
あまりにもはっきりと言われて、それが唯一正しい答えな気がしてきた。
「そ……それはそう……かもしれないけど…。だけど子孫を残すためにはやっぱり男女がくっついた方がいい訳で…」
あまりにもストレートに言われて俺も返す言葉が浮かばない。
もぞもぞと答えると、
「子孫なんて残したいヤツが残せばいいさ。いざとなれば海外に行って代理母で産んでもらうって言う手もある。
可能性なんて無限大で、運命なんてものはこの手で掴む」
周の言葉は―――
俺の小さな人生設計を覆す、壮大なものだった。
いつから積み立てていたのか、その設計はこいつの前であっけなく崩れ―――
音を立てて崩れ落ちていく気がした。



