学校の雰囲気を悪くさせている張本人、蓮見 奏迩(はすみ そうじ)はそんなことを全く気にせず萌架にベタベタしたりしているのだ。


理由を知っている荒乎 笥箕(あらや しき)はいい顔はしないものも強く言ってくることはない。


萌架は萌架で、奏迩が理由を笥箕に言ったように、狼龍のメンバーに話しているものだと思って強く言わない。


だから笥箕と萌架はなぜこんなにも学校の雰囲気が悪いのか理由が分からないでいた。




「笥箕、なんで雰囲気悪いんだろうね?」


「さぁ…分かんない。でもさぁ…こんなにも雰囲気悪いの続いてると嫌な予感しかしない」


「確かにねー…。これ以上何も起こらないといいんだけどな」


昼休み、防音且つ日当たりがよい視聴覚室にて笥箕とお昼ご飯を食べながらそんな会話をしていた。


奏迩は色々あるらしく昼休みは一緒にいない。


だからこそこんな会話をしているのだけれど。


勘の鋭い笥箕もだからなー…。


下手に動いてこれ以上雰囲気が悪化するのは勘弁だし。


温かな日差しに眠気を覚えながら鈍る思考を動かしていた。





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