あー…どうしよ………。


こんな空気の中に普通に入っていって宥める、なんてことできるわけないし…。


小さくため息をつこうとしたら…


『『ぐぅうー…』』


お腹の音が。


しかもその発信源があたしと笥箕ってゆーね。


思わずあたしと笥箕、顔見合わせちゃったよ。


でも仕方ないと思うんだよね。
時刻は2時。


あたしら学校にどんだけいるのって話。


しかも昼ご飯も食べずに。


しっかしタイミングがいいのか悪いのか………。




「あはははは、さっすがほおか!!この空気に水を差すとかっ」


うん、奏迩、アンタは何が言いたいのかな…?


まぁたしかにこの空気に水を差したけども。


「…はぁ。とりあえずさ、ご飯食べに行きたい」


すごく妙な空気になったのでもうどうでもいいや、と思い言った。


ん?この空気?知らん、そんなもの。今のあたしには関係ない。


「俺もさんせー!!お腹と背中くっつきそー」


そんなこと言いながらあたしの首筋に頭をグリグリとこすりつける笥箕。


うん、すっごく可愛い。


笥箕に癒されながらあたし達は学校を後にした。





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