………うん、流石奏迩とでも言うべきか。


一体いつから気付いてたんだよと思いながらドアを後ろ手に閉めながら思う。


まー、奏迩のことだから来たときから気付いてたんだろうけど。


「…は?萌架?なんでいんの?」


おーい、笥箕さーん?
それはいくらなんでも酷くない?


あ、そういえば笥箕、二年生になってから毒舌になっただけじゃなくて呼び捨てにもなったよね。


そんで…なんかツンデレになった…と思う。


いまさらだけどね。




「いや…なんでって…あたしが知ってる二人の性格だと水と油のような感じだったから下手に喧嘩とかに発展しなきゃいいなって思って」


そう、本来の目的はこれだったんだよ。


まさかそれで奏迩の本音を聞くことになるとは思わなかったけど。


「…あー。たしかにそうかもね。絶対合わないもん」


と嫌そうに奏迩を見ながら言う笥箕。


「わいも、絶対合わへんわ」


と似非関西弁を使いながら言う奏迩。


こうゆうとこだけは息が合うんだね、水と油でも。





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