『ここはx=3になって……』

今日の授業は何も頭にはいってこない…。

あの女の子の顔が頭から離れない…。

なんなんだろうこの気持ち……。

『……さき!真幸!?』

『えっ!?どした…?』

『さっきからボーッと外ばかり眺めてさ…。』

修司が不安に思ったのか
声をかけてくれた。

『いや、今日の朝さ…』

僕は今日の朝の出来事を修司に話した。

『修司…。なんなんだろうこの気持ち…。すげぇ顔が熱くなって、胸が痛くて……。』

『真幸……それって恋ぢゃないん?』

『恋?』

『おう。それ絶対恋ぢゃん!相手の女の子ってたしか…。』

『大谷知子…。』

『……そうそう…っ!!』
一瞬何かを思い出したのか修司の顔色が一瞬変わった。

『どした?修司?』

『いや、なん…も…ねぇ』
僕は気づくべきだったんだ…。この修司の異変を。
なぜ気づいてやれなかったんだ……