僕はその女の子が歩いて来るのを待った。
徐々に近づいて来る…。
近づくにつれて鼓動が強く、早くなる…。
『あの……』
僕はその女の子に話しかけた。
『えっ…!?』
女の子はとても驚いたのか、目を大きく見開いていた。
『あの…その…俺、植山真幸って言います。あなたは…?』
『…?私は大谷知子です。あの…なにか…?』
『あっ!すみません。一緒の学校ですよね?前にバス停で見かけたから、気になって…。』
僕の心臓は破裂しそうになっていた。
『そうなんですか。では、また学校でね?』
『はいっ。また…。』
僕は大谷知子の後ろを歩いて学校に行った。
大谷知子は栗色の髪の毛で肩につくぐらいの長さで、特に目が特徴的だった。
吸い込まれそうな茶色がかった瞳…
心の中を見透かされているかのような気持ちに陥るぐらいキレイで大きな瞳…
かわいくもあったが
何よりも不思議なオーラを放っていた。
なぜか心臓が激しく動いていた。
そしてなぜか胸がすごく痛い…。
なんで…?
こんな気持ちになったのは初めてだ。
誰かこの鼓動の高鳴りを止める方法を教えてください………。
