『くっそなんなんだよっ!ったく!』

僕はいつもの帰宅道を歩いていた。
すると、前にあるバス停に夢に出てきた女の子がいた。
僕の心はさっきまでイライラで一杯だったのに、なぜか今まで経験したことのないような気持ちに変わっていた。

『待って!待ってくれ!』
その女の子は一瞬こっちを向いたが、すぐにバスに乗り込んでしまった。

『またか…夢と同じじゃないかよ…』

僕は不思議な感覚に陥った。夢に出てきた女の子は僕が勝手に作り上げた存在ではなく、実在する女の子だった……。
僕は考えるのをやめた。
気になるが、今はなつみとの待ち合わせの場所へと急いだ。