そう…、 この私にも颯真を引き離す事は出来なかった。 すんごく痛いのに。 初めてなのに。 涙だって流れてるのに。 嫌だって言ったのに。 颯真は全然待ってくれなかった。 そこからはもう本当に酷かった。 フルスロットルで酷かった。 フルスロットルに酷かった。 「颯真っ…痛いってば…!」 そう叫べば、 『オマエが待たせるからだ。』 と言われ、 痛みを堪えて1つ文句を言う度に、 『うるせぇブス。』 と暴言を吐かれ。 必死に伝えようとする言葉は、 口を開く前に颯真の唇に遮られた。