もしも颯真に好きだと言われたのならば…
私は――…
…―嬉しい。
ちょっと頭の中で想像してみただけだと言うのに、私の心は歓喜にうち震えている。
なんなんだコレは…。
こんなにも心臓がドキドキして、心拍数が上がる程トキめいた事など今までに1度も無い。
見つめるだけの恋をしている時だって、こんなにドキドキした事など無かった。
どうしよう…、私はおかしい。
失恋したばかりだと言うのに、これじゃあまるで颯真に恋しているみたいじゃないか!
だけど心臓の鼓動が聞こえて来そうな程にドキドキしたのも初めてなら、心が喜びに打ち震えていると実感したのも初めてだ。
私ってば…どうしよう!!
急激に上がった心拍数のせいで、徐々に顔が赤くなって行くのを感じる。
既に頬が熱を持ち始めている。
どうしよう…
颯真の顔が見られない。