私はほんの数日前に失恋したばっかりで、心から傷ついているというのに。


なのに…


颯真はそんな私を慰めるどころか、散々文句を言いまくって来た。


そして訳の分からない事を言われて、無理矢理この部屋に連れ込まれている。


やっぱりどう考えて見ても、私はちっとも悪くないんじゃないだろうか?


颯真が怖過ぎてここまで冷静な判断が出来ていなかったけれど、


よくよく考えてみても私は全く悪くないと思えた。


もしも颯真の怒りの原因が、

私が失恋してばかりいて、

そのくせなかなか颯真を好きにならないからで、

しかも颯真に”好きだ”と告白して来ないからだと言うのならば、

そんなのめちゃくちゃな理由だ!


颯真が間違っている。

絶対に颯真が悪い!

だとすれば…、間違いは正さなくては!


そう結論を出した私は、自分の考えが正しいというほんの少しの自信を元に、勇気を出して颯真に意見してやろうと思った。