何も言わずに私を見つめる颯真に、私もまた何も言う事が出来ず、ただただ見つめ合っていた。


部屋に入ってからひたすらに見つめ合っていた。


そんなに見つめられたら穴が開きそうだと思えるぐらいに、熱くて強い颯真の眼差しが私を突き刺していた。


颯真の熱い瞳の奥に時折不安の陰が揺れるように見え隠れしている。


怒っているのか、


呆れているのか、


それとも私の事なんてどうでもいいのか、


私をどうしたいのか、


私をどう思っているのか、


どれだけ颯真の瞳を見つめてみても、その真意は分からなかった。