今はそんな事を喜んでいる場合じゃない。
何より聞き捨てならないのは、
「何で私のせいなのよっ!」
勝手に一人で失恋を繰り返しているモテない私が、ナゼ颯真の"彼女イナイイナイ歴"と関係があるのだ!
『最初っからオマエがオレを好きになってりゃこんな事にはなってねぇんだよ。大体な、オレを好きにならねぇから失恋ばっかしてんだろうが。オレを好きになってりゃオマエの初恋は成就してたんだ。今更他のヤツつとの恋なんて成就させてたまるかっつーの。』
は…?
はぃいいい???
何ソレ何ソレ!
それじゃまるで颯真が私の恋路を邪魔してたみたいな言い方じゃないか!
まぁそうは言っても実際はいつも私が勝手に自滅していただけなんだけれど。
「何ソレ!慰めるフリしていつも心の中では笑ってたの!?」
本当はバカにしてたって言うの!
いやきっとそうだ…、
颯真はバカにしていたに違いない。
今思い返してみても…、私は颯真に優しく慰めて貰った事など1度も無い。
だって颯真は私が失恋する度に目の前で大笑いしてたんだから!
せめてバカにするのは心の中だけにしとけっつーの!
『あぁそうだな、失恋して当たり前だからな。ただ見つめるだけの恋なんて叶う訳がねぇだろ?絶対に叶わない恋だからオレも見守っててやったんだ。まぁもし万が一オマエの恋が叶いそうになったとしても、オレがぶっ壊してやろうと思ってたけどな?』
ちょっ、ちょっと待ってよ!
どうして…!?
何でそんなに酷い事ばかり言うのよ!
そんな意地の悪い思いで私と幼なじみやって来たの?
こんなに長い付き合いなのに?



