入籍直後の新婚ホヤホヤな初夜だと言うのに!
何なのこの遠慮の無さは!
「えっ!ちょっ、ちょっと待ってよ!」
『うるせぇな、縛るぞ。』
新婚初夜にまたもや物騒な事を言い出す颯真。
2度も縛られちゃ適わないと、逃げ惑う私をぺいっとベッドに放り投げると、ハジメテの時同様に思いっきり覆い被さって来た。
ちょっ、ちょっとーーー!
このシチュエーションはマズイ!!と昨夜の出来事が頭を過ぎる。
両手首を縛られて自由を奪われたまま、好き勝手に蹂躙された昨夜の情事がフラッシュバックする。
「しっ、縛るのだけは止めてーーッ!!」
それだけは本当に勘弁して下さい!と思わず必死になって懇願してしまう私。
どんだけトラウマになってるんだ!
それもこれも全部全部颯真のせいなんだからーー!!
颯真のバカタレーーー!!
そう心の中で罵ってはみるけれど、もしもそんな事を言ったならまた縛られるかもしれないという恐怖が私の口を噤ませる。



