フルスロットルラブ


さぁ、とっとと寝よう!と早々にベッドに潜り込もうとしていると…



『これからはフルスロットルで子作りでもするか。』



と不意に投げかけられた颯真の言葉に、ベッドに潜り込もうとしていた動きが止まった。


は……!?

おいおいおい、ちょっとちょっとちょっと私の話聞いてたか!?

これからはゆっくり行こうって言ったでしょうが!


私の言葉を丸っきり無視した颯真の発言に、コイツは本当にバカなんじゃないだろうか!?と怒りが湧いたけれど、初夜に手首を縛られて処女を奪われるというトンデモない初体験をした私は、恐ろしさの余りついつい下手に出てしまう。



「で、出来る事ならゆっくりでお願いしたんですが…」



むしろ絶対にゆっくりでお願いしたいんですけど!



『あ?25年間も見つめるだけの恋しか出来なかったオマエになんて合わせてられるか。』



ど、どうしてそんなに急ぎたいのかしら!?


何もかも猛スピードで奪われた私は、むしろここからは見つめるだけの勢いでゆっくり行きたいんですけど!!!