紅憐鬼


―歳将side―


さっきからり……。……京華の様子が変だ。


俺に馬乗りになって刀を降り下ろすのかと思えば、いきなり飛び退いて。

それから、どこか痛いのか顔を歪め、息も乱れている。


そして、 刀を手放し膝をついた。


俺は京華に駆け寄ろうとしたが
、京華は立ち上がろうとした膝から崩れ倒れた。


「懍華!!!」

と彼女の前世の名前を呼び、その場にいた全員がが駆け寄ろうとすると


「来るな!!!!」


無理矢理身体を動かして立ち上がった彼女から発されたのは強い拒絶。



今にもぶっ倒れそうなくせに、京華はその場に立っていた。



「懍華……。」


あまりにも痛々しくて俺がそうを呟くと、



「懍華じゃないっつーの!!!」


ピシャリと言った。

俺も近藤さんらも固まった。



生まれ変わりではあってもこいつは『懍華』じゃない。そして、俺も『歳三』ではない。それはわかっていたはずなのに。


「……京華……。」



京華の中に、懍華の影を見ようとしていただろう俺は、こいつを『懍華の生まれ変わり』としてではなく『京華』として見ようと、こいつの名を刻み付けるように呟いた。