紅憐鬼




まぁ、一磨から聞いた話は、

京華は、放課後3人の女に呼び出され、そこでいろいろと理不尽なことを言われ、仕舞いにはその女は、ナイフまで取り出す始末。

だが、京華は確実に避けられるであろうナイフを避けようとしなかった。

その場は、一磨と総真が間に入ってなんとか収まった。という話だった。


実に腹立たしいな。総真と一磨の怒りも納得できる。


「問題はその後です。京華は、立ち去る女子を見て『死ねなかった』と……。」


死ねなかった……か。

なぁ?
お前は死を望むのか?

京華…。

「……とりあえず、京華に手出したその女どもは潰すとして……だ」

コンコン。


思考の波に浚われそうなのを逆らって口を開きそう言った時、ノックが聞こえた。

「……入れ。」


そう言うと、浩介、新、駿助、通称3馬鹿が入ってきた。

今日は、駿助は放課後、浩介と新と合流して京華を見守っていていた。

「土方さん、京華もう限界だと思うぜ。」

「俺、もうあんな京華見たくないよ。」

「だよな。なんと言うか正直見てるこっちの方がきつい。」

3人は口々に言う。

3人が言うのも総真と一磨と同じで、京華はもう『限界』だということだ。


俺も薄々そろそろなのではと思ってはいたが……。


「……分かった。とにかく局長室に行くぞ。」


俺は、総真、一磨、駿助、浩介、新を連れだって副長室を出て、すぐ隣にある局長室に向かった。


副長室を出て、総真らを先に局長室に行かせ、俺は、さらに副長室、局長室それぞれににつながる共有スペースを出て、廊下に出て近くにいた平組員に、総長を探して局長室に連れてくるようにと命令して俺も局長室に向かった。