今となってはもう、あの声は殺し屋としての私を繋ぎ止める鎖でしかない。


馬鹿みたいだ。


あんな本当かすらはっきりしないもの信じてたなんて。


そう思っても自ら死を選ぶことは許されず、他者の命を奪い続けるか、誰かに殺してもらうかしか選択肢かなかった。


あの麗那とかいうお嬢様がナイフを取り出して振り上げた時、正直うれしくて、ホッとした。


やっと死ねるってそう思った。


全部終わらせられるって思ったのに……。


なのに、なんで助けたのよ。

沖田総真。

斎藤。

(斎藤の方、名前知らない。お嬢様が斎藤って呼んでた。)


お願いだからもう死なせてよ。