紅憐鬼


『加奈』じゃない方の取り巻きが口を開いた。


「麗那様の彼を誘惑するなんて最低っ!!あんた、謝りなさいよ!」


だから、してないってば……。



「……すみませんでした。」


とりあえず頭を下げた。


それがお望みならいくらでも。やれと言われれば土下座でもなんでもしますが。


「……あら、案外あっさりしてるのね?」


麗那が見下ろしてくる。


「でもね、私あなたに謝ってほしいわけじゃないの。あなたみたいな人形に私が負けるなんてあり得ないわ。フフ、でもあなたが消えれば、彼はまた私の元に来てくれるわよね?」

麗那はそういって制服のポケットからナイフを取り出した。


また、包丁の使い方もまともに知らないようなお嬢様が物騒なものを……。


「…………。」

あ………。でも………。これで避けなければ死ねるかも……。


「フフ。さようなら。染羅木さん。」
麗那がナイフを振り上げる。


私は目を閉じた。


でも、いつまで経っても痛みがこない。

「女の子がこんなもの振り回しちゃダメでしょ?」

その代わりに私に影がかかり、聞いたことのある声が聞こえた。


え………?

一見好青年に見えるが、黒いオーラが出まくりのこいつは……。


「……沖田…総…真??」