ただ学校に行って学校が終わればまっすぐ帰宅して夜は血に濡れる。
毎日それの繰り返しだ。
それは今までだってそうだったから、何が変わった?って思うかもしれない。
でも、やっばり今まであったほんの少しの表情の変化さえなくなって、表情がなくなったから今までと同じことでも全然違って見える。
今までを少し不器用で表情の変化が乏しい才色兼備の女の子って表現するなら
今は、すべてを完璧にこなす綺麗な人形が当てはまるような気がする。
……もう、限界なんだと思う。
このまま放っておいたら、本当に京華ちゃん壊れちゃうよ。
人形の下なんてもうないんだから、これ以上追い込まれればあとはもう壊れるしかない。
京華ちゃんが壊れる前に、いや少しくらい壊れちゃっててもいい。壊れた部分は僕達が治すから。だから、修復不可能になる前に、本当に手遅れになる前になんとかしないと。
「限界…だな。……総真、局長と副長に指示を仰ごう。」
一磨くんも同じことを考えていたらしい。