「………。」


『お前は殺し屋、人殺しなのだ』


『お前には人殺ししかできぬ。それ以外に意味はない』


ギュッ……。


得体の知れない声の代わりに昔から心にあって、殺し屋になってからは上から言われ続けてきたことが頭に響く。

殺し屋になる前、なぜか物心つく前からずっと縛られ続けた言葉。


『お前には感情など要らぬ』

分かってる。


感情はいらない。捨てるんだ。


もっと捨てなきゃ


私はまだ……捨てきれてない。


何も感じないようにならないと。

痛いのも。苦しいのも。悲しいのも。寂しいのも。

全部感じないようにならないと。



そうしなければ私に意味がなくなる。

……もっと強くならないと。



膝に顔を埋めて目をギュッと瞑って身体を抱き締めた。