紅憐鬼


「…………。」

ドクン……。


『………タイ。モットチヲアビタイ。』


「あ………。」


ドクン、ドクン!


『スベテコロシタイ 』


「っーー!」



あわてて浴室を出た。


「はぁ……。はぁ……。」


得体の知れない動悸に息を乱しながら、なんとか部屋に戻る。


クラクラして上手く回らず左右を理解するのもやっとの頭をフル回転させて行動する。



『コロシタイナラコロセバイイ』


頭の中の声をすべて必死に否定する。

ガタン!

部屋の隅の収納棚に思いきり突っ込んだが気にせず、それの引き出しを開け、中をあさるようにして"薬"を取り出した。

『ソレガワレラノホンノウ。オ……』


「………っ!!」

頭の中の声を抑え遮るように"薬"を口の中に押し込んだ。


「…はっ…!…はぁ……はぁ……」

声が止んだのを確信して、深呼吸をして荒い息を整える。

そのまま壁に寄りかかり、ズルズルと座り込み膝を抱えて踞った。

そのまま出てきたから裸だったし、監視の気配があるから当然見られてるんだろうけど、今はそんなことどうでもよかった。