「ほら、それがらしくないって言うんですよ。ほんとに気持ち悪いです。新選組の『鬼副長』の名が泣きますよ。」
さりげにまた、気持ち悪いっつったな。こいつ。
「彼女が忘れてるなら、僕達が思い出させればいいだけ。僕の知ってる、ていうか昔の鬼副長なら絶対そう言いますよね」
………!
「それと、もし記憶が戻らないとしても彼女は彼女です。覚えていようといまいと関係ないじゃないですか。」
…………!!!
………フ……
総真の言葉に俺は思わず、鼻で笑った。
まさか ここにきてこいつに教えられるとは…な。
「……てめぇに、言われなくても分かってんだよ。」
俺はにっと笑っていった。
「はいはい。そういう見え見えの嘘つかないでくださーい。」
「総真の言うとおりだな。」
近藤さんも総真の言葉に頷いていつもの人当たりのいい笑顔になっていた。
「彼女のためにも、今は国から依頼された仕事をこなさなくてはな」
「そうだな。」
「で、駿助ー、君はいつまでへこんでるわけ??」
総真の声にならって駿助の方を見ると今だに先程と同じく踞っていた。
