乱れた呼吸を整える。
「リリス、一体何があったんだ?」
私を抱きしめたまま、そっと顔を覗き込んでくる。
心配そうな銀色の瞳と目が合った。
「ぁ...悪魔...が」
未だに少しパニックを起こしているため、上手く話せない。
何とか口を動かす。
「悪魔が...私に話しかけてきたの。直接、頭の中に」
声に怯えながら、もう一度強くルイスに抱きつく。
そうだ...闇の中に居たとき、あの声にさえ縋らなければ...。
もう少し、私の心が強ければ。
あの時、悪魔だと知っていれば奴の手を取らなかったのに。
後悔が私を包み込んでいく。

