直接頭に響いた、ゾッとする声。
でも、今の私にはこんな声でも会話が出来る人が居て嬉しかった。
既に私は、限界を超えていたんだ...。
もっと私が強かったら...あの時..負けていなければ...。
また、大切な人を傷つけずにすんだのに...。
「誰なの?私...怖いよ...」
私はすがる思いで、声に必死に話しかけた。
『お前は強いな、こんなところに、大切な物を守るために。笑顔で沢山のものを救ったんだ。よく頑張ったなぁ』
その時の私には、十分すぎるくらいの言葉を掛けてくれた。
嬉しすぎて、涙が止まらなかった。
『俺が助けてやろうか?少しでも、悲しみは小さくなるぞぉ』
一度は戸惑ったものの、弱い自分の心に負けて私はあの手を取ってしまった。
後悔しても、もう遅かった―――。

