確かに、俺は王子でいつかは父上を継いで国王になるだろう。 でも、好きじゃない女を愛すなんて俺には出来ない。 「リリス...」 無意識に、愛しい人の名前を呼ぶ。 名前を呼べば、いつもリリスは明るい笑顔で振り返ってくれた。 今は、あの笑顔を見ることも出来ない。 会いたいよ...リリス...。 もう一度...あの声が聞きたい。あの温もりを感じたい。 溜息を一つその場に残し、俺は処分する手紙を持って部屋を出た。